情報サービス論レポート

一昨日、初提出のレポートが合格で戻ってきました。

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実際小躍りしました。

ちょっとでも、今後挑戦される方の参考になるように公開させていただこうと

思います。自分的に参考が複数あった方がうれしいので。

 

公開している皆さんにならって一応書かせていただきます。

コピペ、丸写しNGです。参考としてご利用ください。

 

説題

レファレンスサービスの理論の歩みを簡潔明瞭に記した後、その理論と今日のレファレンスサービスと利用指導(教育機関→図書館利用教育、公共図書館→情報活用能力の育成)の関連を述べ、これからの利用指導はどうあるべきか、貴方自身の考え方を含め論じてください。

 
 
1.はじめに
       
     人生100年時代、人々は知識を吸収し教養を高め豊かに生活したいと考えている。
生涯学習」の時代である。現代は同時に高度情報化社会である。効率よく文献を
入手し情報を処理する能力が必要である。図書館はこうした高度情報化社会を生きる
我々にとってますます必要な場所となり、情報要求は大きくなってくるものと思われる。
今後のレファレンスサービスはより高度な専門家としての活躍が望まれるものである。
       
2.レファレンス理論の歩み
        
   インドの図書館学者であるランガナタンの「図書館学の五法則」は近大図書館の理念を
端的に表したものとして知られている。中でも四番目の法則は「図書館利用者の時間を
節約せよ」は情報調査におけるレファレンスサービスの重要性を表している。
    レファレンスサービスの起点はウイリアム・ワーナービショップの論文「レファレンス
ワークの理論」とサミュエル・ロースティンの論文「レファレンスサービスの発達」の
二つの見解があるとされる。前者は人的援助は図書館の発生と同時に行われており
レファレンス業務もその起点にあるとするものであり、後者は社会的背景によって発生
したとしている。
    レファレンスサービスが人的援助であるという理論はその後グリーンによって提唱
される。それが体系的なレファレンス業務に発展していく基礎になったと言われている。
    その後レファレンス業務を媒体的、教育的な機能とし情報を直接提供することを否定
する保守理論がチャイルド、ダナ、ビショップなどにより展開される。
   一方でワイアーはそれまでの保守理論を否定し情報の直接提供の道を開く。
ロースティンはこの自由理論をさらに発展させ、十分な配慮のもと適切な情報が直接提供
されるべきであるとした。以上が簡略的であるがレファレンス理論の歩みである。今日
では保守理論と自由理論が混同した形で展開されている。
      
  3.今日のレファレンスサービスと利用指導
      
    図書館にとって重要な業務であるレファレンスサービスであるがいまだ浸透していない
といっても過言ではないだろう。利用者は遠慮がちに質問してくる。資料が所蔵されて
いても探し出せなければ資料が活用されない。
    レファレンスサービスをもっと明確に機能させるには人員も含めての環境整備が不可欠
である。レファレンス業務は従来の本・雑誌・新聞等の紙媒体と非図書資料の視聴覚資料、
一枚物の地図資料を基に提供サービスが展開されてきたが、今日ではその上に磁気・電子
資料など新しい媒体による資料提供業務が加わっている。生涯学習が叫ばれるこの時代
多種多様なニーズに対応することが求められる。今後高度情報化社会にともないますます
主題知識が要求されると思われる。
      
    情報化社会における質の高い教育とは学生を情報の上手な消費者にし、日常生活や
職業生活で必要となる適切な情報の所在を知ることができるようにすること[注1]と
考えられる。膨大な情報からやみくもに探すのではなく一定の探索法にて効果的に調査
する力を育てることが極めて重要である。最近の大学図書館ではCD-ROMやオンライン
データベース、またインターネットの情報利用を含み文を献探索法を指導することが普通
になった。情報リテラシー教育と言われている。。
   レファレンスサービスと利用指導の関連をみると学校図書館大学図書館公共図書館
で微妙に異なっている。
 「図書館利用教育ガイドライン」では利用教育を次のように定義している。
「すべての利用者が自立して図書館を含む情報環境を効果的・効率的に利用できる
ようにするために、体系的・組織的に行われる教育である。」としている。[注2]
   2003年度の調査では大学図書館全体の利用教育の実施率は59.2%となっており利用教育
の浸透が伺える。カリキュラムとして利用教育を取り入れる大学も増えており利用教育の
効果の高さが認識されてきているものと思われる。
    公共図書館の利用指導は「利用支援」という言葉で実施されてきたが、文科省の新基準
『図書館の運営上望ましい基準』では「情報活用能力の育成」という文言が使われている。
生涯学習のこの時代において利用教育で身につけられる知識は学生生活においてのみ必要
なものではなく、生涯にわたって活用できるものである。
     
4.おわりに
      
  パソコンが普及する現代社会において「情報はすべてコンピューターで検索できる」と
錯覚する人が多い。たくさんの人がレファレンスツールを知らないまま今の生涯学習時代
を生きているのは重要な問題である。利用教育がもっと実施されるためには何より環境
整備が必要であると考える。組織的に展開することで利用教育の基本的な実施マニュアル
を作成したり、館員の研修を行うことが出来るのではないか。環境を整備し予算措置が
なされることで利用教育がより円滑で効果の高いものになると私は考える。
  いっそうの進歩が望まれるところである。
 
参考文献
日本図書館学会研究委員会『図書館における利用者教育-理論と実践-』日刊アソシエーツ
日本図書館協会図書館利用教育委員会『図書館利用教育ガイドライン(合冊版)』日本図書館協会
 
 
講評では説題の「理論と今日のレファレンスサービスと利用指導の関連を述べる。」
という部分が弱い、とのことでした。あと参考文献には出版年も記すようにということ
でした。
 
とりあえず初レポ合格ということで引き続き頑張ります。